多くの日本企業は、中国仕入れ代行会社の仕事を「工場を探す」「代わりに発注する」といった業務だと考えがちです。
しかし実際には、長期的に日本企業の中国仕入れを支援する会社の業務は、仕入先探し、サンプル作成、生産管理、品質検品、集荷、輸出書類の整理、アフターフォロー、追加発注まで、仕入れの全工程に及びます。
細かく、手間がかかり、長期間にわたる業務ですが、日本企業の非常に細かな要望に対応するためには欠かせません。
KIMI CO.では、中国現地に根ざした知見とネットワークを活かし、日本企業の仕入れを現地で支える専任パートナーとして、商品の選定から出荷後のフォローまで一貫して対応しています。
何度もサンプル修正を重ね、数か月にわたって対応しても、最終的にお客様が発注されないこともあります。その場合でも、事前の人件費、現地での移動、工場とのやり取りにかかった費用は、基本的に中国仕入れ代行会社側の負担となります。
中国仕入れ代行会社は、通常、発注・出荷後にサービス費用をいただくことで事業を成り立たせています。つまり、注文が成立しなければ、どれだけ時間と労力をかけても収益が発生しないケースもあります。
ここでは、KIMI CO.が日々行っている業務を含め、中国仕入れ代行会社の具体的な仕事内容をご紹介します。
1.お客様の中国訪問前の準備と現地アテンド
お客様が中国視察を予定されている場合
- 仕入れ品目とご予算に応じて、訪問先となる工場や市場を事前に選定する
- 限られた時間で効率よく回れるよう、視察ルートを組み立てる
- 工場では「生産現場→品質検査エリア→倉庫→事務所」といった見学動線を調整する
- 工場責任者や市場の店舗オーナーと面談時間を事前に調整する
- お客様が確認すべきポイントをあらかじめ整理する
お客様が来訪された当日
- 全行程に同行し、通訳を行いながら、カスタマイズ要望、品質基準、梱包条件を工場へ正確に伝える
- 現場で出た細かな修正要望を記録し、帰国後に情報が抜け落ちないようにする
- 価格、納期、支払条件、アフターサービスなどについて、工場との交渉をサポートする
- 工場の生産現場、品質管理体制、倉庫の管理状況などを一緒に確認する
お客様が中国へ来られない場合
- お客様に代わって、オンラインで店舗や工場を選定する
- 市場の店舗や工場の生産ラインを、ビデオ通話で案内する
- 商品の細部、素材、色、サイズなどを現地で撮影し、遠隔で確認できるようにする
- お客様の修正要望を工場へ正確に伝え、回答や進捗を確認する
KIMI CO.では、中国へ直接来られないお客様に対しても、現地スタッフが工場や市場を確認し、写真・動画・オンライン通話を通じて、できるだけ現場の状況が伝わるようサポートしています。
2.市場にある既製品の仕入れ
市場での商品選定
- 多数の店舗の中から、品質・価格条件に合う商品を選定する
- 店舗オーナーと、型番、数量、単価、納期を確認する
- 仕様やカラー展開、付属品の有無などを確認する
- 引き取り日を決め、期日になったら現地で商品を受け取る
入荷と一次検品
- 商品を自社の中継倉庫へ集約する
- 型番、色、数量が発注内容と一致しているか確認する
- 傷、バリ、色差、変形などの外観不良を確認する
- アパレル品は、縫製、糸の始末、洗濯表示、サイズ表示を細かく確認する
- 付属品、タグ、取扱説明書などが指定どおりにそろっているか確認する
問題が見つかった場合の対応
- 不良品を選別し、店舗側と返品、交換、値引きなどについて交渉する
- 商品の不足や仕様違いがないかを確認する
- 必要に応じて、追加納品や再発送について調整する
3.工場でのオーダーメイド生産を一貫してフォローする
ここは、中国仕入れ代行業務の中でも特に作業量が多く、期間も長く、経験と調整力が求められる部分です。
サンプル作成段階——最も時間がかかる工程
- お客様のデザイン図面や現物サンプルをもとに、条件に合う工場を探す
- 工場にサンプル作成を依頼する
- サンプルの進捗を確認する
- 完成したサンプルを検品し、お客様へ送付する
- 修正内容を整理し、工場へ再度伝える
日本企業の場合、通常2〜5回ほどサンプルを修正し、以下のような細部を繰り返し確認します。
- 素材の手触り、厚み、色
- サイズの正確さ
- プリント柄の位置、大きさ、色の鮮やかさ
- 梱包方法、ラベルの位置、下げ札の付け方
- 縫い目のピッチ、糸始末、ボタンの位置
- 製品の重量、硬さ、仕上がりの均一性
何度もサンプルを作り直しても、お客様にご満足いただけなかったり、最終的に発注を見送られたりすることがあります。
その場合でも、工場探し、仕様確認、サンプル作成のフォロー、国際宅配便によるサンプル送付などの事前作業は、すべて中国仕入れ代行会社側の負担となります。
量産工程のフォロー
工場へ正式に発注した後は、原材料の調達状況を継続的に確認します。
原材料が承認済みのサンプルと同じ素材であることを確認し、コスト削減を理由に、安価な素材へ無断で変更されることを防ぎます。
また、以下の生産工程を継続的に確認します。
- 裁断
- 半製品加工
- 組み立て
- 表面処理
- 印刷
- 縫製
- 梱包
定期的に生産写真や動画を撮影し、お客様へ進捗を共有します。
日本企業が重視する以下のような細かな要望にも対応します。
- 下げ札の付け方
- ラベルを貼る位置
- 印刷フォントの大きさ
- 製品のすき間に関する基準
- 緩衝材の厚み
- 外箱のマークや表記内容
- 仕切り袋や防湿袋の使用方法
さらに納期を常に確認し、工場の受注集中、原材料不足、環境規制による生産停止、祝祭日前後の休業などが発生した場合には、速やかにお客様へ状況を共有します。
そのうえで、生産計画の調整や特急対応について、工場と協議します。
中間検品と生産工程の管理
量産前に、素材、付属品、加工方法などに少しでも変更がある場合は、すでにサンプルを承認済みであっても、工場に改めて生産前サンプルを提出してもらいます。
内容に問題がないことを確認してから、量産を開始します。
これは、量産品と承認サンプルとの間に差異が生じることを、できるだけ早い段階で防ぐためです。
たとえば納期が1か月の注文であれば、おおむね週に一度は生産進捗を確認します。
原材料や半製品の状況を把握することで、初期工程の遅れから納期遅延の可能性を予測し、出荷直前になって問題が発覚することを防ぎます。
数量の多い注文では、担当者が工場を訪問し、製造途中の半製品を確認することもあります。
工程ごとのフォローと半製品の抜き取り検査を組み合わせ、サイズ、縫製、外観、加工状態などを確認します。
量産途中で不良の傾向を発見した場合は、工場へ手直しや改善を求めます。
完成後に大量不良が発覚し、再加工費や追加物流費などの大きな損失が発生することを防ぐためです。
4.入荷・倉庫管理・出荷前の品質管理
複数ロットの商品を一元管理する
複数の工場や市場から、異なる時期に商品が届きます。
これらの商品を倉庫へ集約し、入庫状況を記録します。
お客様ごと、ロットごとに商品を明確に区分することで、商品の混在や誤出荷を防ぎます。
出荷前検品
日本企業の基準に沿って、全数検品または抜き取り検品を行います。
- 型番、数量、色番、サイズを一点ずつ確認する
- 傷、バリ、色差、変形などの外観を確認する
- アパレル品は、縫製、糸の始末、洗濯表示、サイズ表示を確認する
- 必要に応じて実際に採寸する
- 同じ商品でも、まれに「MサイズがLサイズより大きい」といったサイズの逆転が起こるため、注意して確認する
- 付属品、下げ札、取扱説明書が指定どおりに入っているか確認する
- 不良品を選別し、工場と再加工、追加生産、値引きなどの対応を協議する
再梱包
検品後は、商品をあらためて整え、出荷用に梱包します。
- お客様のご要望に応じて、仕切り袋、防湿袋などを使用する
- 輸送中の破損を防ぐため、緩衝材や保護材を追加する
- 外箱を整え、日本語のケースマークや分類ラベルを貼付する
- 商品の向きや数量をそろえ、開梱時に確認しやすい状態にする
KIMI CO.では、単に商品を倉庫へ集めるだけでなく、日本側で受け取った後の確認や販売まで想定し、出荷前の状態を整えています。
5.複数品目の集荷調整と物流の最適化
多くのお客様は、複数品目を分散して仕入れています。
商品は、異なる都市の工場や市場から届くため、各工場と納品時期を調整し、商品を一つの倉庫へ集約します。
商品がそろった段階でまとめて出荷することで、分割出荷による物流コストの増加を抑えます。
また、以下の点も確認します。
- 各工場の納品予定日
- 倉庫への到着状況
- 商品の数量と外箱数
- 航空便・海上便の選択
- 混載やコンテナ出荷の可否
- 出荷予定日と日本到着予定日
6.輸出書類・関連資料の作成と整理
出荷前に必要な通関資料を準備する
- 商業送り状(インボイス)
- 梱包明細書(パッキングリスト)
- 輸出申告書類
- 材質試験報告書
- 原産地証明書
- その他、商品に応じて必要となる関連資料
これらの資料を、日本での輸入申告に必要な内容に合わせて整理します。
出荷写真と明細の記録
出荷時には、以下の写真を撮影します。
- コンテナ内の貨物
- 外箱の詳細
- 製品の現物
- 梱包状態
- 積み込み工程
- ケースマークやラベル
また、品名、数量、単価、合計金額を記載した出荷明細を整理し、日本のお客様へ共有します。
これらの記録は、お客様側での保管、照合、社内確認にも役立ちます。
通関・船積みのフォロー
中国側の輸出通関の進捗を確認し、書類修正や税関検査などの突発的な事態にも対応します。
貨物の船積み後は、以下の情報をお客様へ共有します。
- 船荷証券
- 出港日
- 到着予定日
- コンテナ情報
- 追跡情報
7.アフターフォロー、追加発注、長期的な支援
アフターフォロー
商品が日本に到着した後、開梱時に少量の不良や部品不足が見つかることもあります。
その場合は、工場との間に入り、追加納品、補償、値引き、再加工などについて協議します。
KIMI CO.は、お客様にとって中国現地のアフターサービス窓口となり、越境取引上のトラブル対応をサポートします。
追加発注への対応
商品が日本国内で完売し、追加発注のご要望をいただいた場合も、仕入先確認、サンプル確認、生産、検品、出荷までの一連の工程をあらためて行います。
過去に何度も追加生産している定番商品であっても、倉庫に保管している承認サンプルと照らし合わせ、検品を省略することはありません。
たとえば、あるベルト商品の追加生産時のことです。
この商品はすでに何度も追加発注されていましたが、倉庫へ届いた商品を保管サンプルと比較したところ、仕様の違いが見つかりました。
本来は穴が6つ、穴と穴の間隔は2.5cmという仕様でした。しかし、そのロットでは穴が5つしかなく、間隔も3cmになっていました。
革の品質や見た目の縫製には問題がなかったため、簡単な検品では気づきにくい差異です。
しかし、承認済みの基準サンプルと比較したことで、この問題を出荷前に発見できました。
工場に確認したところ、穴あけ工程で作業員が異なる金型を使用したことが原因でした。
数千本のベルトをそのまま日本へ出荷していたら、大きな損失につながっていた可能性があります。
貨物が海外へ到着してから返品や再加工を行う場合、往復の海上輸送費、輸出入時の関税、港での保管料などが重なります。
総費用が商品の価値を上回ることもあり、お客様にとっても仕入れ代行会社にとっても、取り戻すことの難しい損失になり得ます。
サプライヤー網の維持
- 複数の優良工場との関係を長期的に維持する
- 既存工場の生産能力が不足した場合、代替工場を選定する
- 品質が低下した場合、別の工場へ切り替える
- 追加発注にも対応できる安定した供給先を確保する
支払いに関する調整
- 各工場への支払い明細を整理する
- お客様へ支払い内容をまとめて提示する
- 複数回にわたる海外送金の手間を減らす
- 工場ごとの支払状況を確認する
まとめ
日本企業向けの中国仕入れ代行の仕事は、一見すると、特別に高度で複雑な作業ばかりに見えないかもしれません。
しかし実際には、細かく、何度も繰り返され、非常に時間を要する現場業務の積み重ねです。
市場で既製品を買い付けるだけであれば、比較的スムーズに進められます。
一方、OEMやカスタム製品の場合は、サンプル修正、生産管理、品質確認、梱包調整、納期管理などが加わり、作業量は大きく増えます。
何か月もお客様と一緒にサンプルを修正し、工場と何度もやり取りを重ねたにもかかわらず、市場環境などの理由で最終的に発注に至らないこともあります。
その場合、中国仕入れ代行会社が投入した時間と人件費は、すべて回収できるとは限りません。
簡単に言えば、中国仕入れ代行会社は、お客様にとって「中国にいる専任担当者」のような存在です。
調達全体の調整、品質管理、集荷・物流手配、輸出書類の整理、工場との交渉、トラブル対応まで、一貫して支援します。
下げ札をどのように付けるか、衣類の糸始末をどこまで行うか、日本側の検品基準に合う商品写真をどのように撮影するか。
こうした一見小さな細部こそ、KIMI CO.が現地で確認している重要なポイントです。
小さな確認を一つひとつ積み重ねることで、お客様の人件費や時間を節約し、再加工、返品、物流費の超過といった大きな損失を防ぐことにつながります。
KIMI CO.は、中国現地の知見とネットワークを活かし、仕入先探し、サンプル作成、生産管理、品質検品、集荷・物流、輸出書類、アフターフォローまで、日本企業の中国仕入れを一貫してサポートしています。
中国からの商品仕入れ、OEM生産、工場選定、品質管理についてお困りでしたら、どうぞお気軽にKIMI CO.へご相談ください。
本記事はKIMI CO.が作成・監修しています。中国からの仕入れ・調達をご検討中の日本企業様は、どうぞお気軽にご相談ください。